硬度とは?
文字通り「硬さ」の指標です。
多くの人が思いつきやすいのは鉱物や宝石で用いられる「モース硬度」でしょうか。
これは引っかき傷のつきにくさ(つきやすさ)の指標になる硬度で、「ダイヤモンドはモース硬度10」などは有名です。
他にも「ビッカース硬度」「鉛筆硬度」など様々な種類があります。
ゴムの硬度とは?
ゴムにも硬度があり「デュロ(Duro)硬度」と呼ばれています。
以前の記事でも書きましたが、ゴムの配合を立てる際のとっかかりは「硬度をいくつにするか?」になることがほとんどです。
お客さんから材料開発の要求を受ける際も「硬度〇〇の△△に使われるホース材」や「硬度〇〇で××用のパッキン」など硬度を指定されるパターンが非常に多いです。
どうやって測定するの?
デュロメーターと呼ばれる機器で測定します。
これは一定以上の厚みがあるゴム試験片に針を押し当て、その針が押し戻される度合いで硬度を見ます。
これはJISで規定されており、またイラスト付きで解説しているサイトも出てくるので詳細はそちらをご覧ください。
デュロ硬度の種類は?
デュロ硬度には硬さの程度によってゴムでは主にA、D、Eの3種類が使われます。
一般的なゴムはDuro Aで測れるものが多く、A40~A90くらいまでなら私も開発を行っていた時によく作っていました。
A90以上になると、Aでは精度が悪くなるため、Duro Dで測定します。
イメージとしては「A90=D40ちょっとぐらい」という感じです。
Dで測定する材料の例を挙げると、ゴムならエボナイト(天然ゴムを大量の硫黄で架橋したもの。ボーリングの玉や万年筆の軸などに使用される)や、プラスチックなどの樹脂類になります。
逆にA20以下のような柔らかい材料はDuro Eで測定します。
スポンジ材などはこれで測ります。
配合による硬度の設定はどうやっているの?
大まかな硬度の設定は主にポリマー種類、補強材の量、可塑剤の量、架橋形態・架橋密度の4つで決めることできます。
例えばカーボンブラックやシリカ、タルク、クレー、炭酸カルシウムなどの補強材やフィラーはそれぞれ1 phr添加すると硬度が何ポイントか上がり、逆にオイルや可塑剤などを1 phr添加すると何ポイントか下がります。
これをポリマーの基礎硬度(生ゴムのみを架橋した際の硬度)に足し引きします。
実測定した材料の硬度が理論硬度に完全に一致することはまずありませんが、この辺を知っている・覚えているだけでも開発効率は大きく変わってきます。
ゴムの配合剤は数が膨大なので全部覚えるのは難しいですが、自身が設計でよく使う材料は覚えておいて損はありません。